【保存版】ドローンバッテリーの管理と保管のポイント
ドローンを安全に、そして長く運用するうえで欠かせないのがバッテリー管理です。リチウムポリマーバッテリーは高いエネルギー密度を誇り、長時間の飛行を可能にしてくれる一方で、とても繊細な特性を持っています。
適切な管理を怠ると寿命は縮み、頻繁な交換によって運用コストは跳ね上がります。さらに、飛行中の突然の電力供給停止や発熱・膨張といったリスクは、重大な事故につながりかねません。
本記事では、現場ですぐに役立つバッテリー管理と保管の実務ポイントを解説します。
ドローン用リチウムポリマーバッテリーの主な特徴

- 高エネルギー密度による長時間飛行能力
- 形状の自由度が高く機体設計に最適化可能
- 液漏れリスクが低いゲル状電解質を使用
- 過放電に弱く温度変化の影響を受けやすい
リチウムポリマーバッテリーは、軽量かつ自由度の高い形状設計が可能で、ドローンの機体性能を最大限に引き出す存在です。
しかしその反面、過放電や急激な温度変化に弱く、取り扱いを誤れば一気に性能を失ってしまいます。まずはその特性を理解しておくことが、安全運用の第一歩です。
管理不備によるリスクとコストへの影響
バッテリーの劣化は、日々の管理の中で確認することができます。
たとえば、充電が以前よりも短時間で終わるようになると、正常に電力を蓄えられなくなっている可能性が考えられます。
また、充電中に異常な発熱や膨張が見られたり、充電後の電圧がすぐに低下する点にも要注意です。
飛行時間が急に短くなったり、電圧警告がすぐ表示されるようになったりしたら、劣化が進んでいると考えましょう。
適切な保管温度と環境条件の管理

適切な保管温度
- 保管適温:15℃~25℃
- 避けるべき温度:-10℃以下、40℃以上
- 急激な温度変化を避ける
季節別保管対策の実施
夏季対策(6月~9月)
車内や直射日光の当たる場所への放置は絶対に避けてください。車内温度は60℃を超える場合があり、バッテリーの急激な劣化や最悪の場合発火の原因となります。
冬季対策(12月~3月)
低温環境ではバッテリー性能が最大40%低下する可能性があります。以下のような対策を実施しましょう。
- 使用前のバッテリー保温(ポケットや暖房器具の活用)
- 専用バッテリーヒーターの使用
- 飛行時間の短縮設定(通常の70%程度)
- 使用後の急激な温度変化を避ける
発熱・膨張の兆候と対処法
バッテリーの異常は重大事故につながる可能性があるため、以下の兆候を見逃さないよう注意しましょう。
発熱の兆候
- 充電中や使用後の異常な温度上昇
- 手で触れないほどの高温状態
- 充電器やバッテリー周辺の変色
膨張の兆候
- バッテリー外装の目に見える膨らみ
- ドローンへの装着が困難になる
- 外装フィルムのしわや歪み
まとめ
ドローンの運用において、バッテリーはまさに「心臓部」です。
その寿命や安全性は、日々のちょっとした管理の積み重ねで大きく変わります。
適切な温度での保管や季節に応じた対策、そして発熱や膨張といった異常の早期発見は、墜落や発火といったリスクを未然に防ぐためのヒントになります。
一方で、バッテリーを長持ちさせることは、安全だけでなくコスト削減にも直結します。
日々の点検を習慣にし、正しい保管・運用ルールを現場全体で徹底することで、安全な運用につなげましょう。
ドローンに関わるあなたへ、もっと役立つ情報を。
HI-ZEN DRONE SCHOOLのメールマガジンでは、国家ライセンス制度の最新情報や、DIPSの申請変更点、現場で役立つテクニックなど、
ドローン活用に関する"実務直結の情報"をお届けしています。
お役立ちコラムの更新情報だけでなく、
- 法改正の速報
- 受講生限定の講習会・体験会情報
- なども、タイムリーに発信中!
こんなあなたにおすすめ
- ドローンを業務で使っているが、制度がよく分からない
- 国家資格に興味はあるが、今すぐではない
- HI-ZEN DRONE SCHOOL 主催イベントに参加したい(オンラインイベントもございます)
お名前とメールアドレスを入力するだけで登録が完了します。