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ドローン飛行における「レベル」と「カテゴリ」とは?新制度レベル3.5飛行についても解説

ドローン運用においてよく耳にする「レベル」と「カテゴリー」。その違いについて迷う方もいるのではないでしょうか。特にレベル3.5飛行は、従来のレベル3飛行で必要だった立入管理措置を省略でき、運用効率が大幅に向上する注目の飛行形態となっています。この記事では、ドローンの「レベル」と「カテゴリー」の基本的な違いから、レベル3.5飛行の具体的な条件と実用的なメリットまで、経験者の方にも役立つ詳細な情報を解説します。

ドローンの「レベル」と「カテゴリー」の基本的な違い

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ドローンの飛行制度を理解するために、まず「レベル」と「カテゴリー」の違いを明確にしましょう。

ドローンの「レベル」とは"飛行技術"の分類

「レベル」とは、ドローンの飛行技術(どのように飛ばすか)を4つのレベルに分類したものです。

  • レベル1:目視内での操縦飛行
  • レベル4:有人地帯での目視外飛行

ドローンの「カテゴリー」とは飛行リスクの分類

飛行カテゴリーは、航空法に基づく飛行リスクの分類です。リスクの高い順に以下の3つに分類されます。

  • カテゴリーⅢ:特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下において立入管理措置を講じないで行う飛行。(=第三者の上空で特定飛行を行う)

レベルとカテゴリーの関係性

「レベル」は飛行技術の難易度を示す指標であり、「カテゴリー」は航空法における安全規制の枠組みです。
同じレベル3飛行でも、立入管理措置の有無によってカテゴリーが変わるため、両者を正しく理解することが重要です。

2023年12月に新設されたレベル3.5飛行

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レベル3.5飛行とは、2023年12月に国土交通省によって新設された飛行レベルです。既存のレベル3飛行の運用効率化を図るため、飛行要件がより緩和しています。

レベル3.5飛行の定義とメリット

レベル3.5飛行とは、無人地帯での目視外飛行において一定の条件を満たすことで立入管理措置を不要とする飛行形態です。

レベル3.5飛行の3つの必須条件

レベル3.5飛行を実施するためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

条件1:無人航空機操縦者技能証明の保有
  • 一等または二等の国家資格(技能証明)の取得が必要
条件2:第三者賠償責任保険への加入
  • 万が一の事故に備えた十分な補償額の保険加入が必要
条件3:デジタル技術(機上カメラ)の活用
  • ドローンに搭載されたカメラによる歩行者等の有無確認
  • 目視に依存しない安全確保システムの構築

レベル3飛行とレベル3.5飛行の運用面での違い

実際の運用において、レベル3飛行とレベル3.5飛行の違いを具体的に比較します。

項目

レベル3飛行

レベル3.5飛行

補助者の配置

必要

不要

看板の設置(立入管理措置)

必要

不要

道路・線路横断時の一時停止

必要

不要

機上カメラによる監視

不要

必要

ドローンのレベル3.5飛行は、技能証明の保有、保険加入、機上カメラによる監視という3つの条件を満たすことで、従来求められていた立入管理措置のうち補助者の配置や看板の設置等を、機上カメラにより代替するものであり、立入管理措置そのものが不要になるわけではありません。レベルが飛行技術を、カテゴリーが飛行リスクを分類するという違いを理解した上でこの新制度を活用することで、ドローン運用の効率化が期待できます。

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