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農薬散布ドローンで始めるスマート農業!オススメする理由と法規制と免許を解説

今やドローンは、「人の代わりに働く」技術を持っています。今回は、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、農業の省力化・精密化や高品質生産を実現する「スマート農業」への第1歩となるような農薬散布ドローンをご紹介します。

ドローンを使った農薬散布がおすすめな4つの理由

ドローンでの農薬散布。日本ではどれくらい広まっているのでしょうか?

農林水産省の調査によるとドローンによる農薬等の散布面積は、平成30年から令和2年の3年間で88,480haに拡大し、散布用ドローンの販売数は平成30年から令和2年の3年間で4,347台と、3倍に増加しました。
一体なぜ、それほど需要が拡大しているのでしょうか。農薬散布ドローンをオススメする4つの理由を紹介します。

  1. 騒音が少なく、好きな時間に散布可能
    農薬散布ドローンは、産業用ヘリコプターに比べると騒音も少なく、比較的静かです。住宅付近への影響も少ないため、早朝でも作業が可能です。
  2. 機体や農業の準備・片付けが簡単
    農薬散布ドローンは軽量で、組み立ても簡単です。準備・片付けは1人でも行いやすいので、思い立ったらすぐに散布作業に取り掛かることができます。
  3. 農地に合わせた機体を選ぶことで、作業の質が向上
    液剤農薬・粒剤農薬の両方に対応している機体や、移動方向にのみノズルから散布を行う機体、17ℓタンク搭載した機体など......機体によって散布能力も様々。農地に合わせた機体を選ぶことで効率的な散布に繋がり、作業の質が向上します。
  4. 「自動航行機能」で、初心者でも簡単に農薬散布が可能
    ⾃動離着陸機能・⾃動横移動機能など、自動航行機能を搭載したドローンなら、操縦技術に関係なく初心者でも簡単に農薬散布が可能です。ただし、農薬散布を行う作業者には、一定以上の操縦技術や薬剤の取り扱い知識が求められるため、機種によっては、メーカーの提供している講習プログラムを受講する必要があります。販売業者が講習を提供していますので機体の購入とあわせて受講しましょう。

農薬散布ドローンを飛行させるために、資格や免許は必要?

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農薬散布ドローンを飛行させるために、資格、免許、ライセンス等の取得義務はありません。しかしドローンで農薬散布を行うという行為は、航空法の危険物の輸送、物件投下に該当するため、あらかじめ国土交通省の許可・承認が必須です。

国土交通省の許可・承認にあたり、必要な最低条件として以下の3点があげられます。

  1. 総フライト時間が10時間以上の飛行経験を持つ操縦者であること
  2. 安全に飛行する為の確認や操縦能力を有すること
  3. 国土交通省の選定するマニュアルを作成すること

国土交通省の許可・承認の申請は毎年行う必要があり、怠った場合は航空法違反となり罰金等が課せられる場合があるので注意しましょう。また、許可承認の手続きは、機体の販売業者が代行してくれる場合がありますので、そうした運用サポートがしっかりしている業者から購入することも検討しましょう。

九州・佐賀でも導入可能!機体の特徴・散布能力はどれくらい?

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AGRAS MG-1 / DJI JAPAN(現在は販売終了)*1

折り畳み式ながら、10Lの液体タンク容量を持つドローンです。噴霧システムと流量センサーを兼ね備え、高度な噴霧を実現します。

液体タンク容量 10L
機体重量 9.5kg(バッテリーなし)
機体寸法 1,471mm x 1,471mm x 482mm(アームを広げた状態、プロペラなし)
780mm x 780mm x 482mm(アームを折畳んだ状態)
最大動作速度

7m/s

AGRAS T10 / DJI JAPAN *2

機体は耐久性に優れ、軽量なカーボンファイバー製。正面と背面にデュアルFPVカメラを搭載し、方向転換せずに飛行状況を確認できます。

タンク容量 8L
機体重量 12.2kg(バッテリーなし)
機体寸法 1,958 mm × 1,833 mm × 553 mm(アームとプロペラを伸ばした状態)
2,030 mm × 1,112 mm × 553 mm(アームを伸ばしてプロペラを折りたたんだ状態)
600 mm × 665 mm × 580 mm(アームを折りたたんだ状態)
最大動作速度

7m/s

1時間あたりの作業効率

最大6.7ha

AGRAS T30 / DJI JAPAN *3

16個の噴霧ノズルを搭載することで9mもの散布幅を実現。T10同様、正面と背面にデュアルFPVカメラを搭載し、方向転換せずに飛行状況を確認できます。

タンク容量 完全積載で30 L
機体重量 26.4kg(バッテリーなし)
機体寸法 2,858 mm×2,685 mm×790 mm(アームとプロペラを伸ばした状態)
2,030 mm×1,866 mm×790 mm(アームを伸ばしてプロペラを折りたたんだ状態)
1,170 mm×670 mm×857 mm(アームを折りたたんだ状態)
最大動作速度

7m/s

1時間あたりの作業効率

最大16ha

X-F1 / skymatix *4

最大積載重量が20kgに対して10Lのタンクを搭載することで、安定した飛行が可能に。さらに水面にも着水可能な防水機能は、散布後の水洗いを実現し、片付け時間も大幅に削減できます。

タンク容量 10L
機体重量 13.2kg(バッテリー含む、散布タンクなし)
機体寸法 1,957 mm×660 mm×1957 mm
耐風速

8m/s

飛行1回あたりの作業効率

1ha以上

飛助MG/DX 10L農業用農薬散布ドローン / mazex *5

国内で最も使用される圃場面積を基本に機体設計を行うことで、飛行時間が大幅に向上。
タンクの装着はワンタッチで、女性でも軽々持ち上げられるコンパクト設計です。

タンク容量 10L
機体総重量 14.9kg
機体寸法 1160 mm×1160 mm×620mm(展開サイズ)
耐風速

8m/s

1バッテリーあたりの作業効率

最大2ha

AGR24B / Drone Work System *6

大人が乗っても壊れない丈夫なフルカーボン製の機体。軽自動車に最大4台積載可能なコンパクト設計でありながらも、6箇所の噴射ノズルを搭載しています。

タンク容量 22L
機体総重量 20.8kg(バッテリー含む)
機体寸法 1100 mm×1000 mm×740mm
最大散布能力(L/分)

6L

最大散布能力(kg/分)

8kg

*1 出典:dji AGRAS MG-01
*2 出典:DJI Agras T10
*3 出典:DJI Agras T30
*4 出典:農薬散布サービス「はかせ」
*5 出典:飛助MG/DX 10L農業用農薬散布ドローン
*6 出典:AGR16B(16L機)/24B(24L機)製品特徴

農薬散布ドローンに関する法律

航空法

ドローンで農薬散布を行うという行為は、航空法の危険物の輸送・物件投下に該当するため、国土交通省への許可・申請が必須です。
その他に、以下のような飛行場所・飛行方法に当てはまる場合にも、合わせて国土交通省への許可・申請を行う必要があります。

飛行場所
  • 空港等周辺の空域
  • 150メートル以上の上空
  • 人口集中地区の上空
飛行方法
  • 目視外飛行
  • 人、物件から30メートル未満での飛行
  • 催し場所上空での飛行
  • 危険物輸送
  • 物件投下

農薬取締法

農薬の品質保持と向上のために定められたのが農薬取締法です。
ドローン散布で使用可能な農薬や、ドローンに適した農薬が知りたいときには以下のサイトをご覧ください。

農薬散布ドローンの飛行前には必ず飛行申請・散布計画書の提出を

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飛行申請の提出

申請方法

飛行申請の申請方法は、以下の3種類です。

  • 紙媒体での郵送
  • 持参
申請先
  • 国土交通省
  • 管轄の空港((A)空港等の周辺の上空の空域を飛行させる場合
申請の種類
  • 一般申請
    飛行日や飛行場所において、1回の飛行に限り承認される申請です。
  • 包括申請
    一定期間内(最長1年間)や一定範囲内など、飛行場所や飛行日時がはっきりと決まっていない場合に行う申請です。ただし、業務目的以外の飛行の場合は承認が難しいため、趣味で飛行させる場合にはその都度一般申請を行いましょう。
提出する書類
  • 無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書
  • 無人航空機の機能・性能に関する基準適合確認書
  • 無人航空機を飛行させる者に関する飛行経歴・知識・能力確認書
  • 飛行の経路の地図
  • 無人航空機及び操縦装置の仕様が分かる設計図又は写真(※既成品は省略可能)
  • 無人航空機の運用限界(※既成品は省略可能)
  • 無人航空機の追加基準への適合性
  • 無人航空機を飛行させる者一覧
  • 許可等が必要な内容に応じた追加基準への適合性を示した資料
  • 飛行マニュアル
申請期限

飛行予定日の10開庁日前までに提出してください。ただし、申請内容に不備があった場合の追加確認を想定し、少なくとも1ヶ月前から申請することをおすすめします。

ドローンでの農薬散布以外にも、飛行形態によっては申請が必要な場合があります。

空中散布ガイドラインを確認し、散布計画書を提出

農林水産省が公開している空中散布ガイドラインを確認した上で、散布計画書の提出が必要です。
以下の項目について記載した散布計画書は、空中散布を実施する月の前月末までに実施区域内の都道府県農薬指導部局に提出しましょう。

記載事項
  • 実施主体名
  • 作物名
  • 散布面積
  • 散布資材名 など

ドローンで農薬散布を行う際の注意点

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  1. 操縦者、補助者を配置し、第三者の立ち入りや周辺環境への影響に十分配慮する
  2. 風下から散布する横風散布を基本とした飛行経路で飛行する
  3. 農薬タンクの容量や飛行時間、最大離陸重量を確認する
  4. 機体等メーカーによる散布方法が設定されておらず、取扱説明書等に記載がない場合は、以下の散布方法により実施する
    1.  飛行高度は、作物上の3~4m以下
    2.  散布時の風速は、地上 1.5mにおいて3m/s以下。
    3.  飛行速度及び飛行間隔は、機体の飛行諸元を参考に農薬の散布状況を随時確認し、適切に加減する
  5. 農薬の取り扱いについては、ラベル表示の容量を遵守する
  6. FISS(⾶⾏情報共有システム)で、他のドローンの⾶⾏予定の情報等を確認する

農薬散布ドローンの飛行後には空中散布実績報告書の提出を

飛行後にも、空中散布実績報告書の提出が必要です。散布計画書と同様に、実施区域内の都道府県農薬指導部局に提出しましょう。

記載事項
  • 実施場所
  • 実施月日
  • 作物名
  • 散布農薬名
  • 10a当たりの使用量又は希釈倍数 など

九州・佐賀でのドローン農薬散布ならSKYINNOVATION

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