【保存版】九州・佐賀も対象!義務化されたドローンの機体登録について徹底解説!
「ドローンを活用したいけど、ルールが変わったの?」
「趣味でおもちゃのドローンを買ったけど、対象なのかよくわからない」
「リモートIDってなに?外で飛ばせなくなったの?」
そんな疑問をお持ちの方が、この記事に辿り着いたのではないでしょうか?
日々変化しているドローンに関する規制の中で、大きなポイントとなった機体登録制度。
公式発表された内容をみてもよくわからず、結局どういうことなの?とお困りの方へ、わかりやすく解説していきたいと思います。
ドローンの機体登録制度とは?佐賀で飛ばすには?
本体とバッテリーなどの合計が100g以上のドローンは、2022年6月20日から国土交通省への機体登録が義務化され、国交省が発行する登録記号を機体に表示しなくてはいけなくなりました。機体に個別の識別番号を割り当て、所有者や使用者を把握できるようにするための制度です。
ちなみに、「以前、航空法に該当しないからMavic Mini(離陸重量199g)を購入した」という方は要注意です。
航空法の改正により、対象となるのが「200g以上」から「100g以上」に引き下げられました。100g以上のドローンなら、DJIのドローンもAmazonで販売しているおもちゃのドローンもすべて登録の対象です。
登録には数千円かかり、有効期限は3年間、マイナンバー等との紐付けもされます。
未登録で飛行させた場合には、航空法による罰則もあるため、「100%屋内で飛行させる」というドローン以外は登録必須と思った方が良いでしょう。(例外もありますので後述します)
登録制度施行の背景
無人航空機(ドローン・ラジコン)の利活用が期待される一方、ルールに反した飛行による事故も多くみられます。国土交通省への事故報告数は2016年は55件だったのが、2021年は3月時点で139件に増加しています。
ドローンの機体登録の目的は下記です。
九州、佐賀で飛ばすためのリモートID機能とは?
そこで登場したリモートID機能について解説します。機体に割り振られる、個別の識別番号のことで、車でいう車両ナンバーに置き換えるとわかりやすいかもしれません。今回導入された機体登録制度は、車両ナンバーのナンバーを自分で取得してくださいね、ということです。
そして、この識別番号を電波で遠隔発信する機能が必要です。識別情報を含む電波は、1秒間に1回以上発信されます。発信機は内蔵型と外付型に分類され、ファームウェアの更新などでドローンに機能が内蔵されていなければ、外付型を別途に購入し、取り付ける必要があります。
なお、遠隔発信される情報は無人航空機の製造番号、登録番号、位置、速度、高度、時刻などとなっており、個人情報は含まれませんのでご安心を。
リモートID機能搭載の免除条件と事前登録のメリット
次の条件に当てはまる場合、リモートID機器の搭載は免除されます。
- 登録制度が施行される2022年6月19日までの事前登録期間中に登録手続きを行った無人航空機
- あらかじめ国に届け出た特定区域の上空で行う飛行であって、無人航空機の飛行を監視するための補助者の配置、区域の範囲の明示などの必要な措置を講じたうえで行う飛行
- 十分な強度を有する紐など(長さが30m以内のもの)により係留して行う飛行
上記のように、機体登録をしたタイミングによって、リモートIDの表示の仕方に違いがあります。
所持していたドローンを、2021年12月〜2022年6月19日の間に事前登録した場合は、テプラのようなシールをドローン本体へ貼り付けたり、マジックなどで記載する方法も認められます。なお、リモートID搭載の免除期間は3年間のみで、3年後の更新時にはリモートIDの装着が必須となります。
事前登録できなかった!佐賀で飛ばすにはどうすればいい?
登録義務を知らずに、事前登録期間を過ぎてしまった!という方も多いようですね。6月20日以降に登録手続きをした場合は、内蔵型もしくは外付型のリモートID発信機を搭載しなくてはいけません。Bluetoothなどの電波で機体の識別情報を発信する機器を別途購入し、強力な粘着テープなどで固定する、という方法です。
この発信機が現時点では2万円ほどするため、趣味でしか飛ばさないドローンに搭載するにはちょっとハードルが高いような気もします。かといって、搭載せずに外で飛ばしてしまうと航空法違反になりますので、発信機を搭載しない場合は割り切って屋内専用と考えたほうがよさそうです。
機体登録は全てのドローンが対象か?
100g以上のドローンには、リモートIDの搭載が義務となっているため、「お子さんにプレゼントしたドローンが100gを超えている」場合などは注意が必要です。
DJIから発売されているtelloはプロペラとバッテリーも合わせて80gなので対象外ですが、重量次第ではおもちゃのドローンやラジコンも対象となるので、心配な方はデジタルスケールで計量してみると安心です。
レンタル用として第三者に貸し出す場合も、機体登録が必要となっています。もし、ドローンをレンタルして飛ばしたい場合は、念のため、事前に登録済みの機体かどうかを確認したほうがよいでしょう。
今後登場するドローンはどうなる?
これからドローンを購入しようと考えている方は、リモートID対応機種から選択することをおすすめします。
国が認定している機体及び外付けリモートIDの製品は国土交通省のサイトで掲載されています。
※ページ下部にある「関連資料」欄の「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」をご参照ください。
対応外の機体を安く手に入れたとしても、外で飛ばすためにはリモートIDの外付型発信機が必要になるのでご注意を。
登録が面倒で、おもちゃとして外で飛ばしたい方は、100g未満の機体を選択しましょう。
いつから登録ができるの?
登録は2021年12月にスタートしました。現在も引き続き登録できますので、登録漏れのないようにしましょう。なお、国土交通省の無人航空機登録ハンドブックによると、最低限の安全性を確保するため、次のような無人航空機は登録ができません。
- 製造者が機体の安全性に懸念があるとして回収(リコール)しているような機体
- 表面に不要な突起物があるなど、衝突した際に安全を著しく損なう恐れのある機体
- 遠隔操作・自動操縦による飛行の制御が著しく困難な機体
複数の機体を所有している場合は、1機ごとに登録が必要となります。また、改造された機体を登録する場合、登録申請時にその概要や規模などを申告する必要があります。
また、修理によって同じ部品を使ってアームやプロペラを交換するような場合は特に問題ありませんが、機体のシリアルナンバーが変わった場合は別機体として新規登録が必要になりますのでご注意ください。
ドローンを登録しないで佐賀で飛ばすとどうなるの?
航空法に基づき、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。機体に登録番号が記載されているかは一目瞭然ですし、リモートIDの発信機と同時に、受信機も開発されています。警察官や重要施設関係者、航空局などはスマートフォンなどの受信装置を使って機体情報をキャッチし、飛行中の機体情報を把握することが可能となります。
ドローンの機体登録方法を解説
登録の仕方は、無人航空機ポータルサイトにて紹介されています。登録方法によって手数料が異なり、900円~2400円の費用がかかります。一番早くて安いのは、個人の場合はマイナンバーカード、法人の場合は「gBizID」を使ったオンライン申請です。
1:アカウント開設
ドローン登録システムのページにアクセスし、アカウントを開設します。個人か企業・団体か選択しましょう。
2:機体登録
ドローンのメーカーや、モデル名、そして製造番号の入力をします。製造番号は普段目にすることが少ないので、どこに書いてあるのか戸惑いますが、本体側面のシールや、バッテリーを外したところに「シリアルナンバー」として英数字が書かれていることが多いです。これが「製造番号」です。
3:手数料の納付
機体の新規登録が完了後、登録したメールアドレスに、手数料の納付方法を記載したメールが届くので、それに従い支払い手続きを行いましょう。クレジットカード、ATM、インターネットバンキングの3つから選択できます。
4:発行された登録記号を機体に貼り付け
納付後、メールにて「登録完了」のお知らせが届くので、再びドローン登録システムにアクセスし、登録情報の詳細を確認すると、「JU」から始まる12桁の登録記号(大文字アルファベット+数字)が割り当てられているはずです。
これを機体に表示させるのですが、下記のような規定があります。
- シール、油性ペンでの記載、刻印、塗装などの方法は自由(かんたんに消えない方法)
- 表記する場所は胴体のわかりやすい場所で、ドライバー等の工具を用いずにかんたんに取り外しできない場所(バッテリーの蓋等はNG)
- 墜落時に飛散しにくい場所(アームなどは折れて紛失する場合があるのでNG)
- 記載数字の高さは25kg未満の機体:3mm以上、25kg以上の機体:25mm以上
DJIの機体で例えると、Mavic 3の胴体上部に3mm以上の高さの文字で擦れても消えないラベルを貼る、というイメージです。Mavic 2シリーズやAir2sなどは機体上面後部にバッテリーを取り付けているので、バッテリー上面に登録記号を記載することはできません。その場合は機体上面の前方などに貼り付ける、など、それぞれの機体によって工夫が必要です。
また、飛行前に登録記号の表記が適切になされているかという確認も必要になります。
- 表示されている登録記号に汚れ、かすれ、剥がれ等がなく、明瞭に判断できるか
- 飛行しているときにリモートID機能により電波が発信される状態であるか
- リモートIDが外付けの場合は適切に取り付けられているか
これらを良好な状態か確認してから飛行する必要があります。
まとめ:九州・佐賀で飛ばすためにドローンの機体登録をすべきはこんな人!
ドローンを手にするすべての人は、身勝手な運用をせず、ルールと向き合っていく姿勢が大切です。
今後、2022年12月からスタートする国家ライセンスや、レベル4(有人地帯での目視外飛行)への対応を視野にいれたドローンのより発展的な利活用に必須の基礎ルールが今回の機体登録制度となりそうです。
※機体登録制度と機体認証制度は別物になります、機体登録制度はすべての無人航空機が対象で、機体認証制度は飛行許可申請等をして飛行する場合が対象です。間違いやすいので注意が必要ですね。
現状でも分かりづらい点が多々あることから、ドローンを学んでみたいけど、いつ、何を学ぶべきか判断がしづらいとお考えの方も多くいらっしゃるかと思います。
ドローンパイロットとしての責任を十分に理解するためにも、ルールや資格に関する情報を今後も分かりやすく発信していきたいと思います。